NOTES — 研究ノート

原種の古典図版

19世紀の植物誌に描かれたディッキアの原種図版。写真が普及する以前、遠く離れた産地の植物の姿は、こうした図版によって伝えられていました。

*いずれも著作権の保護期間を満了したパブリックドメインの図版

Dyckia frigida Hook.f.CURTIS'S BOTANICAL MAGAZINE, 1877

Dyckia frigida の古典図版(Curtis's Botanical Magazine, Tab. 6294)
図版:Curtis's Botanical Magazine vol. 103, Tab. 6294(1877年)、W. H. Fitch 画、手彩色リトグラフ。本種の原記載に添えられた図版で、全体(1)・葉(2)・橙色の花序(3)・花の解剖(4–5)を描く。Public domain(Biodiversity Heritage Library / Internet Archive のスキャンより)。

パラナ州の高地の砂岩地に生える種。1877年の原記載はキュー植物園で開花した株をもとに書かれ、この図版が最初の姿の記録になっています。当方が育てる株については、品種アーカイブの Dyckia frigida のページに記録しています。

Dyckia brevifolia BakerREFUGIUM BOTANICUM, 1870

Dyckia brevifolia の古典図版(Refugium Botanicum, Tab. 236)
図版:Refugium Botanicum vol. 4, Tab. 236(1870年)、W. H. Fitch 画。花序と葉の全体に、花の縦断・雄しべ・雌しべ・子房の横断など解剖図(Figs. 1–7)を併記する。Public domain(Internet Archive のスキャンより)。

川沿いの岩場に群生する種として知られ、図版はロンドンの園芸圏で流通していた株をもとに描かれた。キャプションには「Hort.(園芸由来)」とある。

Dyckia encholirioides (Gaudich.) MezVOYAGE DE LA BONITE, 1851

Dyckia encholirioides の古典図版(Voyage de la Bonite, Pl. 115)
図版:Gaudichaud『Voyage autour du monde sur la corvette La Bonite』Botanique 図譜 Pl. 115(1851年)、Riocreux 画。基礎名 Garrelia encholirioides として発表された図版で、葉と花茎に、子房の縦断・横断・種子・花式図など番号1–16の部分図を併記する。Public domain(Biodiversity Heritage Library / Internet Archive のスキャンより)。

フランスの探検航海(1836–37年)の採集をもとに描かれた最初期の図版のひとつ。現在のサンタカタリーナ州を中心とする分布の核は、近年の観察記録ともよく一致する。

掲載についてABOUT THESE PLATES

掲載した図版は、1851–1877年に刊行されたパブリックドメインの資料のみです。近年の論文図版(2002年以降)や Smith & Downs(1974年)のモノグラフの線画は著作権が存続するため、掲載の対象に含めていません。

出典SOURCES

Curtis's Botanical Magazine, vol. 103, Tab. 6294(1877年)。 Refugium Botanicum, vol. 4, Tab. 236(1870年)。 C. Gaudichaud-Beaupré『Voyage autour du monde sur la corvette La Bonite』Botanique 図譜, Pl. 115(1851年)。 図版の画像はいずれも Internet Archive(Biodiversity Heritage Library 収録のスキャン)から取得。

調査:2026年11月

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